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プリンターの技術

高速印刷

インクジェットラインヘッドを中心に、搬送技術、画像処理技術など、さまざまな技術開発により、各業界においてトップクラスの印刷スピードを実現しています。

1200dpi※1 インクジェットラインヘッド

キヤノンファインテックニスカは、インクジェットプリンターの基本メカニズムである「バブルジェット方式」をベースに、長尺・高精細の独自技術を育て、4インチ※2幅のインクジェットラインヘッドを作り上げました。 一般的なシリアル方式を採用したインクジェットプリンターでは、用紙を一時的に止めた状態で用紙幅に合わせてプリントヘッドを左右に往復させて印刷しますが、キヤノンファインテックニスカが採用するラインヘッド方式のインクジェットプリンターでは、固定式のプリントヘッドを用紙の最大幅まで設置しており、用紙を止めずに搬送しながら印刷するため高速印刷が可能になりました。
バブルジェット技術は、発生させた気泡によって、一定量のインクを分離・吐出させる技術です。これを4インチ幅に4800ノズルを並べ、1200dpiの高精細印刷を実現しています。

  • ※1 “dot per inch”の略。1インチの幅の中にどれだけの点が印刷されているかを表す。
  • ※2 1インチは2.54cmなので、4インチは10.16cm。

エア搬送技術

印刷メディアの搬送は、これまでローラーで押さえる方式を採用していましたが、とりわけラベル印刷においては、ローラーで押さえていない部分において用紙の浮きやたわみなどが発生し、用紙のコントロールが難しい状況でした。このような状態では、印刷した画像が乱れたり、用紙がヘッドに接触することで汚れや故障の原因になってしまう恐れがあります。そこで、用紙の浮きやたわみが起こらないようにしたのが、吸引することでベルトに用紙を吸着させて搬送する技術です。この機構は、用紙搬送用のベルトに穴を開けた上で、ベルト下にファンを配置し、用紙を吸着させることで、安定して搬送する仕組みです。そして、用紙を高速搬送しても十分に安定するよう、吸引する風量を調整しています。
このように「吸引ベルト」を使う事によって、搬送中の用紙の浮きやたわみを解消するとともに、用紙搬送中の速度ムラも抑制し、印刷画像の乱れも改善しています。

高画質印刷

インクジェットラインヘッドを中心に、搬送技術、画像処理技術など、さまざまな技術開発により、高画質印刷を実現しています。

インク技術

キヤノン株式会社のインクジェット技術に対応し、業界・用途に合わせた、発色が鮮やかでクリアな染料インク、文字や色をくっきり鮮明に写し出せる顔料インクといった独自のインク開発を行っています。
印刷画像に求められる“きれいな画像”や“鮮明な文字”という表現は、印刷物を扱う業界によって異なります。例えば、「色再現性の高い画像」「印字濃度が高い画像」「バーコードの読み取り性が高い画像」などです。また、画質のみでなく性質面においても、例えば、「水にぬれても画像がにじまない」「長期間経過しても色合いが変化しない」といった要求もあります。
キヤノンファインテックニスカでは、これらを画像堅牢性(けんろうせい)と呼び、インクだけではなく、印刷メディアと合わせて、耐水性・耐擦過性・耐汗性・耐光性・耐オゾン性・耐ガス性などに細分化し、開発を行っています。また、インク自体も「長期にわたってインクが使え、安定して吐出できるか」「装置にダメージを与えず、動物・人間・地球にもやさしい」などといった、装置や使用環境からのさまざまな要求に応えています。
このように、インク技術・ヘッド技術・印刷メディア技術と三位一体の技術を融合させてインク開発しています。

再転写印刷技術 ~フチなし全面印刷を実現~

キヤノンファインテックニスカの再転写技術を採用しているIDカードプリンターは、600dpiヘッドによる高精細な印刷を実現しています。
再転写方式は、カードよりも少しだけ大きい再転写フィルムに一度鏡像を印刷します。これを一次転写と呼びます。続いて再転写フィルムにヒートローラーという装置で熱をかけ、一次転写した鏡像ごと再転写フィルムでカードをコーティングするように転写します。これを二次転写と呼びます。カードよりも少し大きい再転写フィルムに一次転写することにより、フチなし全面印刷が可能になります。

600dpi 薄膜サーマルプリントヘッドの使いこなし技術

キヤノンファインテックニスカのIDカードプリンターは、高精細印刷を実現するために、解像度 600dpiのサーマルプリントヘッドを採用しています。一般的なIDカードプリンターに搭載されているプリントヘッドの解像度300dpiと比較し、細かい文字や画像印刷において、より鮮明で美しい印刷が可能です。 さらに、高速印刷を実現するために、蓄熱層の薄いプリントヘッドを採用しています。薄膜サーマルプリントヘッドの特徴として、熱応答性が良いため顔料インクリボンの高速印刷に適していることが挙げられますが、一方で蓄熱量が少ないため、染料インクリボンの印刷には不向きとされています。
そこで、1つのヘッドで染料・顔料の両方に対応するため、図のように、ヘッドの通電制御を熱量集中制御と熱量分散制御に分け、それぞれのインクリボン向けにプリントヘッド温度の最適化を図っています。
このように、キヤノンファインテックニスカでは、高画質・高速印刷を実現するために、600dpi薄膜サーマルプリントヘッドの使いこなし技術を確立し、製品に反映させています。

RTEC(Real Time Extension Control)制御

IDカードプリンターにおける再転写印刷においては、高精細な印刷を実現するために、600dpi 薄膜サーマルプリントヘッドの使いこなし技術だけではなく、一次転写する再転写フィルムの伸びの影響を考慮した、キヤノンファインテックニスカ独自のRTEC制御(Real Time Extension Control制御)を搭載しています。
高速印刷を実現するためには、温度を上げてより早くフィルムにインクを定着させる必要がありますが、その際に生じるわずかなフィルムの伸びを印刷濃度から算出し、画像に補正をかけることで、画像の色ずれを防いでいます。

多彩な印刷メディア搬送

さまざまな印刷メディアに合わせた搬送技術により、高精度な印刷を実現しています。

キヤノンファインテックニスカのプリンターで採用している搬送技術は、印刷方式や印刷メディアに応じて、ローラーに挟んで印刷メディアを搬送する「ローラー搬送技術」や、印刷メディアをベルトに載せて搬送する「ベルト搬送技術」を応用することで、安定した印刷を実現しています。
ラベル・カードなどの用紙の搬送には、「ベルト搬送技術」を応用した「ベルト吸着搬送技術」を採用することで、色ずれ、ムラなど画像の乱れの無い印刷を実現するとともに、ICカード・磁気カード・プレートなどの硬質な印刷メディアの搬送には、ストレートパスの「ローラー搬送技術」を採用し、チューブなどの軟質な印刷メディアに対しても、「ローラー搬送技術」を応用し複雑なパス形状に対応しています。
このように、それぞれの印刷メディア特性に合わせて、ローラーの材質・形状・配置を最適化し、安定、かつ画像の乱れの無い印刷を実現しています。

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